本番環境移行作業のデプロイ

AIを導入・運用・実装するときの3段階のうち、PaaS(Software as a Service)を導入する場合について、一般に9つのサブプロセス(❶データの取得→❷データの蓄積→❸データの確認→❹教師データの作成→❺モデルの設計→❻学習→❼デプロイ→❽推論→❾再学習)のうち、❶~❻ までは学習のテストが済んだら本番環境へ移行させます。その作業が❼デプロイです。これまでつくってきたモデルを本番のシステムに入れ込み、「入力→ 出力」のシステムを定義します。実際、このあとに、本番として、❽推論をしていくとき、このシステムを運用していくための監視など、最低限の仕組みを事前に入れ込んでおく必要があるのです。それがデプロイというプロセスです。こうして運用フェーズに移りますが、ディープラーニングだけでなく、「機械学習(マシンラーニング)」 の場合には、継続的に❾再学習というプロセスが必要です。❻学習で「犬」「猫」という教師データを使いましたが、実運用を始めて環境が変われば、そこから得られる現状のデータも変化する場合もあります。すると、最初に学習したデータと現状データとで乖離が起こります。これは時聞が経過すればするほど、乖離が進む可能性が高まります。そこで、あるタイミングになった時に、あらためてデータを取り直す、データを蓄積し直す、教師データをもう一度用意して学習し直す、という工程が必要になります。さらには、モデルの精度が落ちてくればモデルも思い切って変えてしまう、ということもあります。